皆さん“好きな映画”って其々あると思いますが、“この映画のオープニングがたまらん”って作品はありますか??
映画自体、様々なエキスパートが集結して、一個の作品が作られるわけですが、そのオープニングの演出で作品に引き込まれるか否かは、僕自身の“鑑賞満足度”が作られる上で、結構重要だったりします。
映画の世界に誘うオープニングが、その作品のセンスを色濃く反映していることもあれば、作品の核心に迫る伏線が演出が張りめぐらされていたり。逆に始まりだけ格好良くて、中身で失速する作品も多々あるかと思います。
そんな、以外と奥深い映画のオープニングの世界で、個人的に心惹かれた映像のいくつを、今回はご紹介します。
●「アイアンマン3」(2013)OP
初見のとき、ニヤニヤが止まりませんでした。シンプル・イズ・ベスト、めちゃくちゃカッコイイです。
アイアンマンという作品カラー・ヒーロー像・主人公トニー=スタークのキャラクターが、【MARVELスタジオ→パラマウントのロゴ】の30秒弱に濃縮されています。
このオープニングから、今作の敵ボスとトニー=スタークの因縁に迫る回想シーンへと続きます。「アイアンマン3」はエンドクレジットもめちゃくちゃ格好良く、マーベル作品の中でも別格のセンスの良さを感じます。
●「007 スカイフォール」(2012)OP
これまで数多くの名オープニングを生み出して来た007シリーズの最新作「007 スカイフォール」。ジェームズ・ボンド役は、この作品で3度目となるダニエル・クレイグが演じています。
映画はシリアスなアクション・シーンから始まり、主人公のジェームス・ボンドが仲間の誤射で被弾、列車の屋根の上から90m下の川へと転落。まさかのボンド死亡というショッキングな展開から始まります。
2012年に50周年を迎えた007シリーズは、歴代のオープニング映像だけを集めたムービークリップも多く存在し、毎回その高いクオリティで話題を呼びます。間違いなく、007シリーズの見所の一つと言っていいでしょう。
●「ワールド・ウォーZ」(2013)OP
ブラッド・ピット主演の、終末ホラームービー。謎の疫病が世界各地で流行し、次々と生物が凶暴化していく所から、映画は始まります。
画面(画角)の切り取り方が、タイトルになっている所がお洒落で、音楽にも物悲しさと緊張感があって素敵です。わずか2分ほどですが、観る人を物語のスタート地点に立たせてくれる映像ではないでしょうか。
●「ウォッチメン」(2009)OP
『300 (スリーハンドレッド)』等を手掛けるザック・スナイダー監督のアメコミ原作映画。
ケネディ暗殺・ベトナム戦争・キューバ危機・アポロ計画の月面着陸。数々の歴史的事件の裏に必ず存在した、全ての真実に関わる「ウオッチメン」というヒーロー集団。
6分と長いオープニングですが、かつて「ミニッツメン」という犯罪者と闘うコスプレヒーローが存在したこと。メンバーたちは病院送りになったり、引退したり、報復されたりで消えていったこと。
時が経ち、第二世代のヒーローたちが集結し「ウォッチメン」を結成されたたこと。彼らは政治や戦争など数々の歴史的事件に関与していること。
「ウォッチメン」を見るうえで必要不可欠な情報が、ボブ・ディランの「時代は変わる」とともに哀愁たっぷりに流れていきます。歴史的事件にかかわったヒーローが次々と殺され、世界を揺るがす壮大な陰謀に巻き込まれて行くという、意外(?)にもシリアスな内容です。
●「最強のふたり」(2011)OP
「最強のふたり」は、不慮の事故で全身麻痺になってしまった大富豪のフィリップと、スラム出身の黒人青年ドリスの年齢・人種を越えた友情を描いた、実話を基にしたヒューマン・コメディー。
フィリップの介護人であるドリスは、彼を乗せた車で深夜の道路を駆け抜け、ある場所を目指します。
このオープニングは、映画のクライマックスに直接つながるシーンとなっており、映画を観終わった後にもう1度このシーンを観ると、二人の友情がしっかりと描写されているのが分かり、ピアノの音色と相まって、心にぐっとくるものがあります。
フランスでは歴代観客動員数で3位(フランス映画のみの歴代観客動員数では2位)となる大ヒット作であり、日本でも興行収入が16億円を超え、フランス語映画の中で歴代1位のヒット作となっています。
※以下番外編)エンディング
素晴らしい作品を観たあとに、どれだけ良い余韻に浸れるか。鑑賞満足度の形成という点では、オープニングだけでなく、エンディングの演出も非常に重要です。最後に、心惹かれた映画のエンディング映像を2つほどご紹介致します。
●「シュガーラッシュ」(2013)ED
ディズニーが手掛ける、ゲームの世界を舞台にしたCGアニメーション作品。「wreck it ralph 」という架空のゲームで悪役を務める主人公ラルフ。ヒーローに憧れ、自分のゲームから抜け出し、レースゲーム「シュガーラッシュ」の世界に入り込んだことから、ゲームの世界そのものの命運をかけた大事件が発生してしまいます。
本編中には「マリオ」シリーズのクッパや、「ストリートファイター」シリーズのザンギエフやベガ等、人気ゲームのキャラクターたちも次々登場し、徹底的なリアリティの下、こだわり抜かれて映画は作られています。
エンドクレジットも、ドット画を基調に、ゲームファンなら思わずニヤリとする演出があちこちに散りばめられています。
(※これは余談ですが、作中、ラルフをはじめクッパやザンギエフら敵キャラだけ集まるセラピーが開催されるのですが、その1シーンを巡って映画の制作陣と任天堂の間では「クッパはコーヒーの入った紙コップを三本指で持つかどうか」という話で、制作が一時中断したとか。)
●「アイアンマン3」(2013)ED
最初にご紹介した「アイアンマン3」のエンドクレジットです。戦いを終えたトニー・スタークの「I am IRONMAN」の言葉が格好よすぎます。
今回は割と最近の作品をご紹介しましたが、歴史を紐解くと、より多くの素晴らしいOP(ED)演出の作品があります。それらもまた機会があれば、ご紹介したいと思います。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
@0_bakeをフォロー
ツイート
0 件のコメント:
コメントを投稿