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2014年3月16日日曜日

【只の独断と偏見】これは引き込まれる、映画のオープニング集

皆さん“好きな映画”って其々あると思いますが、この映画のオープニングがたまらんって作品はありますか??



ハリウッドでは映画のオープニング作る専門職があって、タイトル・デザイナーと呼ばれてます。

映画自体、様々なエキスパートが集結して、一個の作品が作られるわけですが、そのオープニングの演出で作品に引き込まれるか否かは、僕自身の鑑賞満足度が作られる上で、結構重要だったりします。

映画の世界に誘うオープニングが、その作品のセンスを色濃く反映していることもあれば、作品の核心に迫る伏線が演出が張りめぐらされていたり。逆に始まりだけ格好良くて、中身で失速する作品も多々あるかと思います。

そんな、以外と奥深い映画のオープニングの世界で、個人的に心惹かれた映像のいくつを、今回はご紹介します。


●「アイアンマン3」(2013)OP



初見のとき、ニヤニヤが止まりませんでした。シンプル・イズ・ベスト、めちゃくちゃカッコイイです。

アイアンマンという作品カラー・ヒーロー像・主人公トニー=スタークのキャラクターが、【MARVELスタジオ→パラマウントのロゴ】の30秒弱に濃縮されています。

このオープニングから、今作の敵ボスとトニー=スタークの因縁に迫る回想シーンへと続きます。「アイアンマン3」はエンドクレジットもめちゃくちゃ格好良く、マーベル作品の中でも別格のセンスの良さを感じます。


●「007 スカイフォール」(2012)OP

 

これまで数多くの名オープニングを生み出して来た007シリーズの最新作「007 スカイフォール」。ジェームズ・ボンド役は、この作品で3度目となるダニエル・クレイグが演じています。

映画はシリアスなアクション・シーンから始まり、主人公のジェームス・ボンドが仲間の誤射で被弾、列車の屋根の上から90m下の川へと転落。まさかのボンド死亡というショッキングな展開から始まります。

2012年に50周年を迎えた007シリーズは、歴代のオープニング映像だけを集めたムービークリップも多く存在し、毎回その高いクオリティで話題を呼びます。間違いなく、007シリーズの見所の一つと言っていいでしょう。


●「ワールド・ウォーZ」(2013)OP



ブラッド・ピット主演の、終末ホラームービー。謎の疫病が世界各地で流行し、次々と生物が凶暴化していく所から、映画は始まります。

画面(画角)の切り取り方が、タイトルになっている所がお洒落で、音楽にも物悲しさと緊張感があって素敵です。わずか2分ほどですが、観る人を物語のスタート地点に立たせてくれる映像ではないでしょうか。


●「ウォッチメン」(2009)OP



『300 (スリーハンドレッド)』等を手掛けるザック・スナイダー監督のアメコミ原作映画。

ケネディ暗殺・ベトナム戦争・キューバ危機・アポロ計画の月面着陸。数々の歴史的事件の裏に必ず存在した、全ての真実に関わる「ウオッチメン」というヒーロー集団。

6分と長いオープニングですが、かつて「ミニッツメン」という犯罪者と闘うコスプレヒーローが存在したこと。メンバーたちは病院送りになったり、引退したり、報復されたりで消えていったこと。

時が経ち、第二世代のヒーローたちが集結し「ウォッチメン」を結成されたたこと。彼らは政治や戦争など数々の歴史的事件に関与していること。

「ウォッチメン」を見るうえで必要不可欠な情報が、ボブ・ディランの「時代は変わる」とともに哀愁たっぷりに流れていきます。歴史的事件にかかわったヒーローが次々と殺され、世界を揺るがす壮大な陰謀に巻き込まれて行くという、意外(?)にもシリアスな内容です。


●「最強のふたり」(2011)OP



「最強のふたり」は、不慮の事故で全身麻痺になってしまった大富豪のフィリップと、スラム出身の黒人青年ドリスの年齢・人種を越えた友情を描いた、実話を基にしたヒューマン・コメディー。

フィリップの介護人であるドリスは、彼を乗せた車で深夜の道路を駆け抜け、ある場所を目指します。

このオープニングは、映画のクライマックスに直接つながるシーンとなっており、映画を観終わった後にもう1度このシーンを観ると、二人の友情がしっかりと描写されているのが分かり、ピアノの音色と相まって、心にぐっとくるものがあります。

フランスでは歴代観客動員数で3位(フランス映画のみの歴代観客動員数では2位)となる大ヒット作であり、日本でも興行収入が16億円を超え、フランス語映画の中で歴代1位のヒット作となっています。


※以下番外編)エンディング
素晴らしい作品を観たあとに、どれだけ良い余韻に浸れるか。鑑賞満足度の形成という点では、オープニングだけでなく、エンディングの演出も非常に重要です。最後に、心惹かれた映画のエンディング映像を2つほどご紹介致します。


●「シュガーラッシュ」(2013)ED



ディズニーが手掛ける、ゲームの世界を舞台にしたCGアニメーション作品。「wreck it ralph 」という架空のゲームで悪役を務める主人公ラルフ。ヒーローに憧れ、自分のゲームから抜け出し、レースゲーム「シュガーラッシュ」の世界に入り込んだことから、ゲームの世界そのものの命運をかけた大事件が発生してしまいます。

本編中には「マリオ」シリーズのクッパや、「ストリートファイター」シリーズのザンギエフやベガ等、人気ゲームのキャラクターたちも次々登場し、徹底的なリアリティの下、こだわり抜かれて映画は作られています。

エンドクレジットも、ドット画を基調に、ゲームファンなら思わずニヤリとする演出があちこちに散りばめられています。

(※これは余談ですが、作中、ラルフをはじめクッパやザンギエフら敵キャラだけ集まるセラピーが開催されるのですが、その1シーンを巡って映画の制作陣と任天堂の間では「クッパはコーヒーの入った紙コップを三本指で持つかどうか」という話で、制作が一時中断したとか。)


●「アイアンマン3」(2013)ED



最初にご紹介した「アイアンマン3」のエンドクレジットです。戦いを終えたトニー・スタークの「I am IRONMAN」の言葉が格好よすぎます。

今回は割と最近の作品をご紹介しましたが、歴史を紐解くと、より多くの素晴らしいOP(ED)演出の作品があります。それらもまた機会があれば、ご紹介したいと思います。

最後までご覧頂き、ありがとうございました。

2013年9月21日土曜日

【事例】ターゲットの気持ちを“アゲる”!!ユニークな映画プロモーション3選



皆さんは、映画をご覧になりますでしょうか。また、どれくらいの頻度で、気になる新作映画を観るため、劇場まで足を運ぶのでしょうか。近年のデータでは、成人が1年間のうちに劇場を訪れる回数は、“1.14回”なんて言われています。

多いか、少ないか。感覚は人それぞれだと思います。この貴重な1回の鑑賞機会を獲得するために、或は、鑑賞機会そのものを増やす為に、作品の魅力をどのように伝え、生活者の心をどのように涌かせたらいいのか。配給会社、専門の宣伝会社、劇場、そして僕たち広告会社のスタッフは、日々熱い議論を交わし、悩んでいます。

今回は、そんな悩みをブレークスルーする、ユニークな映画のプロモーションの事例を3つほど紹介したいと思います。




『ライフ・オブ・パイ』
映画の世界観を身体全体で体験する水上試写会



日本での最終興収も19億円を超えるヒット作となった、映画「ライフ・オブ・パイ(2012年公開)」のフランスでの試写会はとてもユニークなものでした。

なんとその試写会は、作品の舞台が「小さなボートの上」ということで、それにちなんだ会場としてプールを貸し切り、水上に小さなボートを並べ、そこを観客席としてしまったのです。






一目見て分かるように、映画の世界を、目と耳だけでなく【身体全体】で体験してもらう演出です。上映中の約2時間は背もたれもなく、微妙に揺れる、決して居心地が良いとは言えない“座席”でしたが、参加者は皆大満足したとのこと。




身体性を伴う体験は、身体に強く、深く刻まれます。少年パイと限りなく同じシチュエーションを疑似体験してもらうことで、その経験価値は通常の映画鑑賞の何倍も引き上げられ、招待客もより作品を「ジブンゴト化」してくれたのではないでしょうか。

『ライフ・オブ・パイ』自体、かなり強く【3D】を意識した視覚表現が盛り込まれているので、その文脈から見ても、こうしたアトラクションタイプの試写は、まさにドンピシャと言えます。

奇抜さやニュース性だけでなく、鑑賞の経験価値を引き上げるこの試写会は、メディアや招待者のポジティブなレビューや口コミに繋がったことでしょう。こんな試写会があれば、例え作品に関心が無かったとしても、ついつい参加してみたくなっちゃいますね。



『モンスターズ・ユニバーシティ』
心躍るマジック・プロモーション


日本では7月6日に公開されているディズニー・ピクサー最新作「モンスターズ・ユニバーシティ」。公開2日で興収8.5億円、ピクサー史歴代3位の滑り出しを見せ、2013年9月現在で興収80億円を超えています。

この「モンスターズ・ユニバーシティ」のプロモーションで、ブラジルの子供たちの心を掴んで離さなかった事例を紹介します。




モンスターズシリーズの世界で、モンスター達が憧れてやまない職業が『怖がらせ屋』です。子供が最も怖がるものの一つに「暗闇」があります。そんな暗闇を、ちょっとした仕掛けで楽しんでもらおうと考案されたこのプロモーションでは、「モンスターズ・ユニバーシティ」のキャラクター型にくりぬかれた特注のシールが制作されました。




これらのシールは、車のヘッドライトに貼り付けることができ、ドライバーが車のライトをつけた瞬間、目の前の暗闇には魔法のようにキャラクターが浮かび上がるという仕掛けになっています。



ファミリー映画故に、劇場などを備えた大型商業施設などでサンプリングすれば、非常に高い効果を発揮します。或は、お父さんをターゲットに新聞の折り込み広告などにしても良いかもしれません。映し出された影を見た子供が、「映画を見たい!映画館に連れて行って!」とせがむ絵が目に浮かびますね。シンプルで子供が喜びそうな、素敵なアイディアです。



『ローン・レンジャー』
コスプレ取材陣を集めたジャパンプレミア



最終的にチケットを購入し、映画を鑑賞する一般生活者は「お客様」であり、その気持ちをアゲるのが、プロモーションにおいても一番重要なのは“言わずもがな”です。一方で、映画を世に届ける協力をあおぐメディア関係者達も、「パートナー」として気持ちをアゲる相手であり、無視できない存在といえます。

ジョニーデップ主演の最新作『ローン・レンジャー』(2013年8月公開)のジャパンプレミアでは、対メディア関係者に向けて、ユニークな取り組みが行われました。




ジャパンプレミア開催前、全国のメディア関係者の下には、イベントの案内とともに、謎のボックスが届きました。






箱を開けてみると、中には映画の主役、アーミー・ハマー演じる正義のテキサスレンジャー=「ローン・レンジャー」が装着しているアイマスクと、ジョニーデップ演じる先住民族=「トント」の白塗りメイクが実践できる、手順シートが入っていました。

そしてジャパンプレミア当日、招待を受けた取材陣達は、皆ローン・レンジャーとトントのコスプレをしてイベントに臨んだのです。







イベントは、雨天にも関わらず計2000名の来場者が訪れ、六本木ヒルズアリーナとその周辺を大いに涌かせました。こうした、取材陣だけでも数百人が集まるレッドカーペットイベントでは、来日するジョニー・デップなど、ハリウッドスターからコメントを貰うのは至難の業です。主要キー局を除いては、かなり望み薄と言えるでしょう。

全国各地から集う取材陣からすれば、こうしたコスプレを見にまとい目立った方が、来日キャストの注意を引いて、インタビューを獲得し易い”というメリットがあります。

また、配給会社側にしても、キャラクタープロモーションとしてお祭り感の醸成や、来日キャストのモチベーションをアゲるといった狙いがあり、運営側とメディア、双方が一つとなってイベントを盛り上げた好例と言えるでしょう




面白い!と思った事例はありましたでしょうか。私事ではありますが、今年のはじめ頃からこれまでの音楽領域に加え、映画とストアマーケティング(リアル店舗への集客施策)も考えるようになり、日々試行錯誤しながら、楽しく仕事をさせてもらっています。

以降は、音楽・映画・店舗マーケティングの事例はじめ、いろんなネタ備忘録していきたいと思います。(※写真は千葉に散歩しに行ったときに撮った無人駅です。とってもあじのある良い駅でした。)

以上、『仕掛けた相手の気持ちを「アゲる」ユニークな映画プロモーション3選』でした。最後迄ご覧頂き、ありがとうございます。





2012年6月24日日曜日

このソーシャルな時代、音楽は。

今月初めごろだったでしょうか。
僕のTwitterのタイムラインに、こんなNAVERのまとめ記事が流れてきました。




結構バズっていたので、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。

このまとめが非常に分かり易い形で、
2012年現在の「CD(音源)の価値」を示してくれています。



僕は現在、広告会社で音楽案件を担当するセクションに身を置いています。


僕のお客様であるレコード会社がCD不況に喘ぐようになってから、
もう随分な年月が経ちました。不況具合は数字で見ると、こんな感じです。



引用元: http://www.officiallyjd.com/archives/58830/

パッケージのセールスは、この10年間で約半分以下まで落ち込みました。


また、パッケージにとって変わられると期待された配信も、


・JASRAC 音楽を安価で出したくない  (参考:日本経済新聞)
・ガラケー→スマホ乗り換えに伴う着うた不振 (参考:livedoorニュース)
・年間違法DL数(推定)は正規DLの約10倍、43.6億ファイル (参考:ファイル・ウェブ編集部)


色々要因は考えられますが、伸び悩んでいます。



昨今のCDセールスを支えてくれているAKB勢ですが、
ご存知の通り、その売り上げを支えているのはパッケージに内封された握手券や投票券です。

AKBに限らず、こうした手法でファン一人の投資金額を引き上げ売上を確保する手法も、
すっかり定着したと言っていいでしょう。


そうしたCD購入者限定の握手会やハイタッチ会、サイン会等の、ビジネスモデルがあとどれだけ続くのかは分かりませんが、AKB48に関してはそれだけに留まらないファンとの関係値構築の巧さ”を感じるので、このムーブメントはまだもうしばらく続く予感がします。(そこら辺の話題に関しては、もう少し先のブログで言及したいと思っています。)


ともあれ、あらゆるものがインターネット上でソーシャライズされ、
コンテンツをフリーに楽しめてしまう2012年の現代において、
120mmの円盤=音源単体の価値って、まさにこれなんだと思います。





少し極端な画像を引っ張ってきてはいますが、
熱狂的なファンを抱えるAKBというアーティストにおいても、
その音源に価値は発生していません。


一昔前までは、音源の露出方法はマス媒体がベース(映画、ドラマ、CMのタイアップ、ラジオ)の一方向的なものばかりで、興味を持ったその曲に僕達が能動的に接触するには、CDを買う(借りる)他ありませんでした。


photo credit: thms.nl via photo pin cc

 それがネットメディアの発達、コンテンツのデジタル化によって、公式非公式問わず音楽はYouTube、ニコニコ動画、viemo等の動画共有サイトで、Spotifyのような音楽ストリーミングサービスで共有されるものとなり、音楽は好きな時に、好きなものを、好きなだけ聴く(視る)ことができるようになりました。対価を払わず、違法にダウンロードし携帯することもできます。


そうした環境下で音楽と付き合ってきた若きデジタル世代は、
そもそも“音源にお金を払う”という感覚自体が無いに等しいのです。
(僕もよっぽどのことが無い限り、CDを買うことはありません。)


ライトなユーザーはお金を払わずに音源だけを楽しみ、コアなファンだけが、その音源の先にあるアーティストや音楽体験に投資をする、その結果としてCDが売れる時代です。そのためCDの売り上げは、ファンとアーティストとのキズナの強さ示すエンゲージメントの指標に言い換えられ、その点でAKB48のファンとのエンゲージメント構築は非常に秀逸だと言えるのです。


楽曲のメロディ、詩、世界観、アーティストの人格や音楽性に共感し、その音楽活動の構造の中にしっかりと自身が組み込まれ、参加を自覚しながら様々な双方向コミュニケーションを経て共感が確信に変わり、初めて生活者(ファン)はCDに手を伸ばすようになるのです。


それでもCDが、昔のようには売れることもうないでしょう。
どんなにファンとアーティストがエンゲージメント出来ていたとしても、です。

結論を言ってしまえば、ソーシャル時代を迎えたことで音楽産業はパッケージで儲けるという旧来ビジネスにいよいよ終止符を打ち、取り巻きのビジネスも、より多様な形態に分散していくと思われます。(というより、そうならなければいけません。)

その中でも音楽関係者の方々が注目し、
マネタイズのしくみとして重要視しているのがライブマーケティングです。


photo credit: Gueоrgui via photo pin cc

CDがさばけないのにライブ?と思われるかもしれませんが、こんな面白いデータがあります。



(参考:伊藤 雅啓 氏ブログ)

これを見る限り、決して世の中的に音楽離れというわけではないようです。
あるいは生活者は、個として音楽を消費するより、オンラインでもオフラインでも複数人で共有しながら音楽を楽しむという、誰かとの関わり合いを前提としたとても社会的な楽しみ方を求めているのかもしれません。



そんな中で、伊藤個人としてはオフラインのライブと、オンラインのソーシャルメディアを融合させ得る、NFC(近距離無線通信)をベースとしたオンライン・ツー・オフライン(O2O)の取り組みに、今後の音楽を元気にしてくれる可能性があるのではないかと、非常に期待しています。


その辺りの先行事例等も、今後のブログの中で備忘録(紹介)していければと思っています。
お付き合い下さり、ありがとうございました。