2012年3月30日金曜日

facebookページ運用で気にしたい『エッジランク』って??




こんにちは、伊藤です。

前回の 『再確認、facebookキャンペーンでやってはいけないこと』 に引き続き、
今回もfacebookページの管理/運用について備忘録していきたいと思います。

今回はfacebookページ活用の要諦であり、中の人がページを管理/運用する際に
絶対に理解しておきたい“facebookのしくみ”にまつわる話をさせて頂きます。



エッジランクとは?

facebookにおいて、ニュースフィードの表示方法は「ハイライト」と「最新情報」の2種類があります。多くのユーザーにとってデフォルト設定になっているのが「ハイライト」であり、そこでは個人ごとに最適化された情報が表示されているわけですが、その「ハイライト」に表示される情報を整理するfacebookの仕組み(アルゴリズム)をエッジランクと言います。

このエッジランクのスコアが低いと、ページ運用者がどんなにせっせと投稿をしたとしても、ファンのニュースフィードにそれが届くことはありません。簡単に言ってしまえば、エッジランクが高いページの投稿は、ユーザーのニュースフィードに残り易いということです。




3つの要素から構成

エッジランクを構成する要素は3つ、優先順位の高い順に「経過時間」「重み」「新密度」です。


1.経過時間(Elapsed time)

 http://www.yunphoto.net/jp/photobase/yp1658.html

経過時間とは「投稿がポストされてからの経過時間」と、「投稿にリアクションが付いてからの経過時間」の2つを指し、より最近のモノのほうがスコアが高くなります。単純に最近投稿されたもの、最近コメントがついたものがニュースフィードに残り易いという話であり、このエッジランクを引き上げるために中の人ができることは特にありません。唯一の対策として、自分のfacebookページがどういう時間帯であればファンと最もエンゲージできるのか、投稿時間をしっかりと見極めたページ運用を心掛けたい所です。



2.親密度(Degree of intimacy)


   http://www.s-hoshino.com/f_photo/seibutsu/se_065.html

親密度は、普段どれだけページとファンがコミュニケーションを図れているのかを示す指標です。
どんなコミュニケーションがエッジランクの対象になるのか、これはfacebookサイドも伏せていますが、少なくとも「いいね!、コメント、タグ付け、メッセージ、プロフィール閲覧」等はスコアの加算対象となるようです。プロフィールページの閲覧が対象なのは、伊藤的にもちょっと意外でした。

このスコアを上げるためには、投稿に対して反応をくれた人に即レスを返し、
コミュニケーション量を増やしていくことがポイントになります。
ユーザーからのコメントには必ず「いいね!」や「コメント」を返すようにしましょう。

すると、当事者であるファンには「お知らせ」通知が飛び、再来訪/再コメント等、次のスコア向上のアクションに繋がります。反応を返すタイミングは、経過時間のエッジランク的にも早ければ早いほど良いので、中の人は常に即レスを心掛けたいところです。




3.重み(Weight)


http://www.flickr.com/photos/torrelodones/2857462858/sizes/m/in/photostream/

重みは、そのページの1つ1つの投稿に対して「いいね!」「コメント」等のリアクションがされた回数を指します。リアクションの種類によっても加算されるスコアは変わり、「いいね!」よりも「コメント」のほうがスコアが高い(投稿を重くする)と言われています。

また、ファンからのリアクションだけではなく、1つ1つの投稿自体にも重みがあり、「近況」よりも「写真」や「動画」などのほうが、投稿としての重みがより高いと言われています。

このスコアを上げるためには、ウォールへの投稿方法/投稿内容を工夫して、より反応を貰いやすい易くする必要があります。投稿方法や投稿内容の工夫の仕方については、次回書く予定のブログ「facebook運用で気をつけたい7つのポイント」で御紹介できればと思います。(→続く)

以上、中の人は理解しておきたい
「facebookページ運用で気にしたい『エッジランク』って??」でした。
僕もまだまだ勉強中ですが、基本の基の字としてこのしくみをしっかり理解しておきたいです。

ご意見、ご感想、ご指摘など頂ければ幸いです。





2012年3月20日火曜日

再確認、facebookキャンペーンでやってはいけないこと。




こんにちは、伊藤です。

3月末を以て強制的にタイムライン機能が導入されることで、
改めて話題となっているfacebookページ。

僕自身、facebookマーケティングはまだまだ勉強中の身ではありますが、
実際のページの管理/運用の経験は2件ほどあります。

1つは大学4年の夏から秋にかけて、学生時代のインターンでお世話になった、
某インタラクティブエージェンシーの大先輩から「運用スタッフやってみない?」
とお声掛け頂いて始めた某配給会社のドキュメンタリー映画のfacebookページ。
もう1つは大学4年の夏から卒業にかけて所属した、学生団体のfacebookページ。

暗中模索の管理/運用の中、上手くいかないことも多々ありましたが、
自分の施策でしっかりとファンの方とエンゲージでき、
それが数字でも証明できたときの喜びはひとしおです。

そうした体験や外部からかじった情報なんかも含め、
今回からは数回に渡ってfacebookページの運用に関するポイントを
備忘録として残していければと思います。


第1回の今回は「再確認、facebookキャンペーンでやってはいけないこと」
と題して、facebookページの運用にまつわる色々な「タブー」をご紹介(備忘録)できればと思います。いきなりNG話かよ!と思われるかもしれませんが、破れば“中の人”の血と汗と涙の結晶であるページが1発削除なんてことも大いにありえます。とても大切なことなので、あえてこの初回に書かせて頂きます。




http://www.flickr.com/photos/curiousdanielson/5048623143/    

前述のとおり、facebookページの運用には色々な「やってはいけないこと」があります。それは、facebook上の懸賞や賞品のかかったキャンペーン/コンテストは、いずれも同社の規定するプロモーションガイドラインに則って行われなければならないからです。



1.facebookとは関係ないことを明確に示す
ガイドラインには「プロモーションはFacebookが後援、支持、または運営するものではなく、Facebookにまったく関係していないことの認識が必要。」という項目があります。

これは、facebookを利用してコンテストやプロモーションを開催する際は、
それが企業或いはブランドが開催するものであり、
Facebookとは関係がないことを明確に記さなければならないということを意味します。



2.ウォール(タイムライン)上でキャンペーンはNG 
キャンペーンやプロモーションは、facebook.com上のアプリのキャンバスページ、
またはFacebookページのタブ上のアプリ内で運営される必要があります。

つまり、サードパーティが提供するFacebookアプリを使うか、
自分でアプリを作ってそのキャンバスページ上で行う必要があるということです。
(キャンペーンには専用アプリか独自アプリを使わなきゃダメと読み替えても構いません。)



3.いいね!でキャンペーン参加・応募・投票扱いはNG
facebookページへの「いいね!」や、スポットへのチェックイン機能によりキャンペーンに参加、
または応募できるように仕向けてはいけません。基本的にアプリを介さない操作(ページへのいいね!、ウォール投稿へのいいね!、ウォール投稿へのコメント等)を参加/応募の条件にできません。キャンペーンはあくまでアプリ上で、です。




4.facebook上で当選通知をしてはいけない
ガイドラインには「facebookのメッセージ、チャット、プロフィールまたはfacebookページへの投稿など、facebookを通じて当選者に通知することはできません。」とあり、キャンペーンの当選通知などをfacebookページ上で行うことも禁じられています。つまり、Facebook経由では発表できないということです。


どうなんでしょうか、これは。伊藤が知る限り、守っていない有名ブランドさんなんかも多い気がします。解決策としてはキャンペーンアプリ上で発表するか、アプリを介して取得したユーザーの登録メールアドレスに通知連絡をするなどが考えられるのではないでしょうか。いずれにしろ、facebookページでさらりと公開のようなことはできないようです。




5.その他のケース
※1.告知だけfacebookで行い、外部サイトでコンテスト(募集)などを行う場合
facebookでコンテストの内容を告知し、実際の投稿は外部サイトで受け付けるというもの。
これは投稿/募集をfacebookという場で行っていないのでアリのようです。
また、この場合はコンテストの結果をfacebookページで公開するのも問題なく、
その結果に対して「いいね!」がつくのも問題ないとされています。

僕も自身が所属した学生団体で投稿キャンペーンを行った際は、

外部サイトとfacebookページを組み合わせた同様の手段を取りました


※2.抽選は抽選でも、フィードバックが金銭またはそれに準じない場合
とある海外企業のfacebookページでは、ウォール(タイムライン)に投稿された写真の中から運営者が1枚選び、その写真を
期間限定で「今週のファン」としてプロフィールアイコンに飾るという施策がなされているそうです。これも抽選に違いありませんが、プレゼントは「金銭的な価値がある」ものではなく「栄誉」ですので、問題ないとのことです。あくまでガイドラインの対象となるのは「金銭価値のある賞品が用意されているもの」であって、上記のようなケースはブランドとファンの交流の1つのパターンと捉えられているのでしょうか。







今回のブログで再確認できた「やってはいけないこと」は、ほんの一部にすぎませんし、
多くの企業・ブランドのfacebookページでグレーゾーンに近いことが行われていると思います。


ですが、ルールを破ってある日突然うちのページが…なんてことになっても、笑えません。何より、せっかく築いたファンとの接触点を失ってしまうのは、あまりに重大な損失といえます。僕も数あるfacebookページの“中の人”の1人として、しっかりユーザーとエンゲージしていくためにも、無理のない誠実な運営を心掛けたいものです。


以上、「再確認、facebookキャンペーンでやってはいけないこと」でした。
励みや学びとなりますので、ご意見、ご感想、ご指摘など頂ければ幸いです^^


2012年2月26日日曜日

学生団体におけるメンバーのモチベーション管理の難しさ


この1,2年を振り返ってみると、ソーシャルメディアの普及とともに学生起業家と呼ばれる方々がとても増えたなぁと思う一方で、数多くの“学生団体”が日本中で組織されたように思います。かくいう伊藤も大学4年の最後はWEB記事を制作する某学生団体の創業メンバーとして、そこでの活動に力を尽くしました。


その経験も踏まえながら“学生団体”という組織を定義してみると、「インターンよりはゆるく、サークルよりは真面目な形で社会人の真似事をする集団」というのがしっくりくるところです。そんな学生団体が多く生まれる状況に色々と批判はあるのかもしれませんが、伊藤的には自ら発信媒体を持ち、社会に何か価値をもたらそうと学生が一所懸命になることは、決して悪いことではないと思います。



一方で、この独特の「ゆるさ」をたたえた学生団体において、メンバーのモチベーション管理はなかなか難しい課題だと思います。そもそも学生団体がやることはお金になりません。そうした前提の中、メンバーは世の中の誰かに価値を提供しようと、一生懸命に活動してくれるのです。

しかし、いくらメンバーがしゃにむに頑張って自らの時間を団体に捧げたとしても、そこで生まれた成果は組織としての成果に、ひいては団体代表者の人脈やブランディングに帰化するだけで、メンバー個人に具体的なフィードバックがあるわけではありません。




会社なら給料や昇級という「しくみ」によって成果は見える化しますが、学生団体において個人の成果は当事者に非常に還元されにくくその点、団体の成果やコネクションを一挙に集約できる学生団体の代表者というのは非常においしいポジションといえます。(そこでのブランディングやコネクションはそのまま社会人で活用できたりしますし)

ただ、ここで問題となるのは、団体や代表が成果を巻き取ってしまうという事実ではなく、この成果にあやかる団体代表者や“人”に関する責任者の人事がこの内実を語らず、メンバーに対してなんのケアも行っていない場合が多いということです。




メンバーとしては成果に対する評価が自らに向かないわけですから、少なからずストレスや不満は蓄積していきます。これを放置していてはモチベーションの低下につながり、ひいては良いパフォーマンスを発揮させる土壌を団体に築けません。


「自分自身の成長になったから」「誰かに貢献ができたから」という質的な還元は勿論あるのでしょうが(というか無い方がおかしい)、メンバーのそうした充足感や満足感にもたれかかるようにして、何のケアもせず団体が運営を続けていくのは、その個人に対してあまりに不誠実といえます。(こうしたメンバー間の人間関係にぶらさがってしまうような“ゆるさ”が学生団体の怖いところ)


どこかで聞いた話によれば、平均的な学生団体の寿命は3年だそうです。もしも学生団体に所属されている方がこのブログをご覧になったのであれば、より長期的にその団体が活動を続けていくためにも、自身の団体内ではどのようにメンバーのモチベーションを管理/向上できそうか、話してみても良いかもしれません。伊藤自身、まずはこの問題がしっかりと言葉で語られることが重要だと思いますし、その団体ごとに具体的なフォローやケアの方法が見つかればそれは素晴らしいことだと思います。

とりあえずメンバー間で語りはしたけど、結局何の改善も図られなかったという所で、新たな不満が生じるケースがゆうに想像できそうなので(笑)、なるべく具体的な施策として解決が図られるのが望ましいですね。

2012年2月13日月曜日

深夜作業、HPを回復させる「沁み曲」 20選



皆さんは“深夜”という時間をどうお過ごしでしょうか。大半の方は普通に眠っていると思いますが、中にはその寝る間を惜しんで、自らに課せられたミッションを果たすべく「作業」に追われている方もいるかと思います。学生なら受験勉強、レポートや論文作成、社会人なら企画書の作成、クリエイターなら映像/楽曲編集、デザイナーならデザイン課題…本当にお疲れ様です。かくいう伊藤も、深夜帯は結構集中力が増すので、明日がキツイと思いながらも、ついつい作業モードに突入してしまいます。

そんなとき、facebookのチャット欄を覗いてみると、何人かの知り合いが同じ時間帯にfacebookを開いているのが分かります。「あの人も何か頑張って夜更かしをしているのかも…」「そんな人達と深夜の頑張りを共有したいと」とか勝手に妄想し、よく伊藤は孤独な深夜作業を癒してくれるような「沁み曲」を深夜のfacebookにあげたりしています。

そしたら、友人から「他にどんな沁みる曲があるの?」とか、「作業のお供にしているよ」とか意外な好評を頂けるので、調子にのってまとめをつくろうと思いました。




                       1.tsunenori - Asunaro



2.Re:Plus - Nighttime



                                     3.DJ Okawari - Flower Dance - 2010



4.Nujabes - Luv(sic) Pt. 4 (ft. Shing02)



5.Nujabes - Still Talking To You



6.DJ Okawari - カノン



7.DJ Whitesmith - Rumina



8.DJ Okawari - Luv Letter



9.Nujabes - Horizon



10.Nujabes - Feather (ft. Cise Starr & Akin)



                    11.Delight -haruka nakamura-



12.Nujabes - Luv(sic) Pt. 3 (ft. Shing02)



13.re:plus - Regret



14.Nujabes - Windspeaks (ft. Uyama Hiroto)



15.Nujabes - Lady Brown



16.DJ GRIEVOUS - FALL DOWN 



17.Hidetake Takayama - Blink



 18.Ayur - I Miss You



19.re:plus -Everlasting Truth-



20.re:plus - Let The Story Tell(feat.Flow E)



お好きな“沁み曲”はありましたか?もしも深夜作業に煮詰まったときは、その手を休めて是非これらの曲を聞いて癒されてみて下さい。あなたのHPの回復にお役立ちできれば幸いです^^


2011年12月20日火曜日

2011年、もう1度見返したくなったCM 6選+1


早いもので2011年もあとわずか、、、今年もあと10日ほどで終わってしまいます。

そこで今回は、2011年、僕が見て素敵だと思った広告・プロモーション動画を備忘録としてまとめていきたいと思います。(紹介させて頂く作品は日本のエージェンシーが制作したもので、且つ2011年に公開されたものとさせて頂きます。)





JRA(日本中央競馬会)
『最後の10完歩


JRAでは、ギャンブルというイメージが先行しがちな「競馬」というものに対するイメージ戦略として、10年ほど前より「ブランド広告」を展開しています。年毎に変わるJRAのブランド広告はとても美しいものが多く、伊藤も楽しみにしているのですが競走馬が走るときの躍動感、ジョッキーの騎乗姿勢の美しさ、、歴代CMの中でも最も美しく、最も完成度が高いのが本作ではないでしょうか。伊藤はギャンブルの類は全般苦手ですが、これを見ていると競馬を別な視点で見て見ようという気になります。ちなみに本作は、2001年に「最後の10完歩」と銘打って通年で展開されたCMを2011年のブランド広告用に再編集したものです。(博報堂)



富士急ハイランド 高飛車
『高飛車召喚』篇


「最後の10完歩」とはガラっとイメージを変えて、こちらは富士急ハイランドの2011年夏の新アトラクション『高飛車』のオープン告知CM。新アトラクションの周知・浸透に際し「どこまでエンターテイメントにできるか、どれほど目立てるか、どれだけ親近感をもってもらえるか」に挑戦した意欲作が本作とのことです。富士急ハイランドに足を運んだことのある方は分かると思いますが、この「分かりやすくボケにきてる感」がありながら、映像のクオリティがとても高いあたり、伊藤をはじめ生活者の多くが共有している“富士急ハイランドのコンセプト”をクリティカルに表現しているのではないかと思い、非常に好感を持てました。(電通/電通クリエーティブ)



NIKE JAPAN
「NEW BEGINNINGS」篇



「スポーツは困難を乗り越えるために精神を鍛え、最後のゲームがどれだけキツかったとしても、常に新たなスタートを与えてくれる素晴らしいもの」というメッセージが本作の企画骨子には据えられており、メッセージを象徴する様々な表現が作品内にちりばめられています。(ex冒頭で野球のホームプレートがゲーム前に白く塗り直されるシーン他、気になる方は2度3度と見返してみて下さい。)また、本作に出演するアスリートの多くが、このメッセージに強く・深く共感した上で出演しているそうで、ただネームバリューや発信力の強さからギャラを支払いキャスティングするのではなく、しっかりと主張に共感する出演者をキャスティングするからこそ、そのメッセージが説得力を携えたホンモノのなるのだということを、勝手に感じとってしまいました。そんな作品としての“強さ”を若輩ながら感じます。(NIKE JAPAN/ワイデン/ケネディ トウキョウ/BELIEVE MEDIA/21st City Century/BEAST/METHOD STUDIOS/CO3)








日清カップヌードル

「ヨーダ」篇 30秒




ニッポンが誇るパワーブランド日清と、超有名SF映画のコラボCM(2011年11月)。スター・ウォーズシリーズのヨーダが日本人に向けてエールを送るという内容で、日清担当者の「日本人のすべての方にエネルギーを沸かして欲しい」という想いから企画が生まれたそうです。誰もが知るリーダー企業、日清が発信するからこそメッセージに説得力が生まれ、誰もが口にするカップヌードルという生活に密着した商材だからこそ、人々にメッセージが強く刺さる、カップヌードルだからこそできる企画」を「カップヌードルが確信犯的にやった」あたり、本当にずるくて素晴らしい広告だと思います。音楽×映像×ストーリーとてもハイセンスです。おそらく企画は震災後の春先からあったはずですが、諸権利の問題や制作工数の問題で現実化が11月中ごろになったのではないでしょうか。何の根拠もない推測ですが。。。(電通/Neandertal/東北新社




NTTドコモ TOUCHWOOD SH-08C 
『森の木琴』


NTTドコモの携帯電話「TOUCH WOODケータイ」のプロモーション動画。森の斜面に44メートルにわたって並べられた巨大な木琴(檜の間伐材を利用)が、バッハの名曲「主よ、人の望みの喜びよ」を静かに奏でます。商材の「TOUCH WOOD」のテーマでもある“間伐材”にとにかく興味を持ってもらうという作品づくりで、間伐材づくりの木琴とボールによる演奏から、木の素晴らしさや楽しさ、美しさをストレートに表現し、作品を見た人は「木製であること」にポジティブなイメージを抱くのではないでしょうか。「え、なんの広告??」と見続けていった最後の最後に「あぁー、なるほどー」と心地よい溜息をつきたくなります。2011年カンヌ国際広告祭では日本勢最多・最高のトリプル受賞しています。(電通/ドリル)




JR九州(九州新幹線) 
THE 250KM WAVE



JR九州の九州新幹線全線開業キャンペーンCM「祝!九州縦断ウエーブ」。3月12日の開業に伴い、沿線や地元の人に九州新幹線を身近に感じてもらう狙いで放映したもので、2月20日に実施したCM撮影には、博多-鹿児島中央間の沿線居住者に参加を呼び掛け、途中駅ホームや車窓から見えるエリアに1万人以上を集め、このCMのために走行した新幹線車内から撮影しています。(企画サイドが、最初から100年に1度の伝説をつくるつもりで臨んだそうです。)







九州7県を“虹”に見立てて、祝祭感を前面に押し出したクリエイティブになっており、映像では住民一体となってウェーブをしていますが、構想時点ではウェーブではなくダンス案もあったそうです。ダンスも楽しそうですが、伊藤的にはウェーブの方が一体感があって好きです。「九州が新幹線でつながる」という点でも腑に落ちますし。


残念ながらCM公開前日の東日本大震災によって一時お蔵入りとなってしまったものの、映像はYouTubeにアップされ、消沈する日本にあって「元気をもらった」「今の日本に必要なCM」と、感動とともにあっというまに口コミで広がり、世界3大広告賞の一つカンヌで金賞を受賞しています。初めて見たとき、伊藤は泣きそうになりました。広告ではこんなことができる。広告の道に生きることが幸せに思える、そんなCMです。(電通/電通九州)



以上、「2011年、もう1度見返したくなったCM 6選」でした。あなたのお気に入りのCMはありましたか?もしこの中に無くとも、お気に入りの作品などあれば、その
表現だけでなくそれがどういった意図やメッセージ、コンセプトから落ちてきているのか、なぜ良いと感じたのか等を考えてみて下さい。きっとアレコレ考えるのは楽しいと思います。今回は6作品だけの紹介となってしまいましたが、機会があればCMに限らず、さまざまな作品を紹介(備忘録)していきたいと思います。



最後に、楽しいオマケCMを。



トヨタ ラクティス
THE WORLD'S BIGGEST UFO CATCHER



BIG SHARE~

2011年12月11日日曜日

「嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」を広告的視点で読み解く

はじめまして、伊藤拓未と申します。
これから広告にまつわる色んな事を書いていこうと思います。

備忘録第1回目は、映画クレヨンしんちゃん「嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」を広告的視点で観察することで、そこから“現代生活者の未来の開発のしかた”を読み解いてみうと思います。
(※毎回〇〇を広告的視点で~というフォーマットでやるわけではありません。今回はたまたまです。)



                        (配給/東宝)    ( 監督/原恵一)  (制作/テレビ朝日ADK・シンエイ動画)



映画クレヨンしんちゃん「嵐を呼ぶモーレツ!大人帝国の逆襲」とは、2001421日に公開された、劇場版クレしんシリーズの第9作目になります。

さっくりあらすじを言うと、ひろし・みさえをはじめとするクレしん世界の大人達はと20世紀博という、擬似的に昭和30年代を体験することができるテーマパークに夢中になっており、休日はそこに通いつめ、帰宅しても昔懐かしい特撮番組やアニメ番組を取りつかれたように見ていました。

ある晩、20世紀博を運営する秘密組織イエスタデイワンスモアより「明日お迎えにあがります」という放送が全国各地に配信され、それを見たひろし・みさえ達大人は洗脳されてしまい、見た目は大人のまま中身が子供に帰ってしまい、家族を捨て自分達の生きた過去を20世紀博で暮すため家を出てしまうのでした。

奪われた家族と未来を取り戻すべく、主人公しんのすけが組織に立ち向かうというのが映画の大まかな構成で、劇中後半にしんのすけがボロボロになりながら的組織のリーダー件に立ち向かっていくシーンは涙無しでは見れません。



ただこの作品、単純に家族愛を描いたエンタメ作品として消費することもできるのですが、視点を変えてみるとタイトルの通り広告的に面白い発見・考察ができます。「オトナ帝国の逆襲」は敵組織イエスタデイワンスモアVS野原一家の図式から「過去VS現代/未来」を連想してしまいがちですが、実は違った見方もできるのです。




というのも、劇中で20世紀博をつくった敵組織のリーダー(ケン)は、20世紀という過去に生きようとしていたように見えて実はそうではなく、過去(昭和30年代)をヒントに現在を変革し生きようとしていた可能性があるのです。つまり、過去の再現が目的ではなく、過去の要素を現代に取り入れる形で現代を再活性させようとしていたのでは、という解釈ができるのです。





この仮説は、「広告都市 東京」(ちくま学芸文庫)の著者である北田暁大(きただあきひろ)氏が唱えており、伊藤も「成程な、一理あるかも」といった感じです。どこに一理があるかというと基本的な満足度が高くて停滞しがちな社会を回転させるために、現実の過去をヒントに未来に実現したいユートピアを描く、これって現実的に良く行われる行為なんです。

明治維新や幕末にスポットライトを当てた作品が、なぜブームになるかを話すと分かり易いかもしれません。政治不信の中で、生活者の多くは「現政府を倒し社会に革命を~」のような、今の社会じゃ絶対にできない生き方に「憧れ」を投影し、作品を見た際にそうした気持ちが“ないものねだり”的に想起され、ついつい引き込まれていく、そうしたインサイトが生活者間にあるように思えます。

また、ここで断っておきたいのは、何も生活者は今の生活を放棄したいわけではないということです。便利で豊かな暮らしにある程度満足はしている、しかし社会を生きる上での「活力」に不足している…そこで「現代を生きる活力」として過去から都合の良い「ナニカ」を参照・抽出し、それを生活者に消費してもらい、また現代を生きてもらおうとする。こうした非常に広告的なお話が、「オトナ帝国」の劇中内でも展開されているのです。


 


同作品の監督である原恵一氏が、これを映画のコンセプトに据えたとは伊藤も思いません。「何げない日常を糧に未来を生きる、家族愛」などが、やはり映画としてしっくりきます。とはいえ、この名作から映画から学べることの一部に、こんなものもあっていいのではないでしょうか。